相場のツボを教えてくれる格言集
投機を成す者、楽悲を戒む
この言葉は、一番気に入っていて、座右の銘にしています。
相場を張るものは、勝ったといってもはしゃがず、負けたといってもしょげない、つまりポーカーフェースであれということです。
勝ってはしゃいで、負けてしょげかえるのでは、成長がありません。勝っても負けても、ぶれないことです。
そうした平常心を保つことが、トレーディングには、まず大事だと思います。
相場に連れを作らず
これは、以前にも取り上げていますが、大事だと思いますので、改めて掲載します。
相場はつるんでやるものではなく、孤高であるべきだということです。
たとえば、自分は「もう手仕舞いしよう」と思っているのに、仲間がまだ行くと言っているようなとき。きっぱり止められるならいいですが、止められずにチャンスを逃したときの悔しさはいかばかりかと思います。
本来、相場とは自分との闘いですから、誰かに気兼ねしたりせず、自分と闘うことを優先させるべきです。一番ダメなのは、「あの人がああ言ったから」と、責任転嫁することです。
人のいく裏に道あり花の山
これも以前取り上げていますが、非常に大事ですので、改めて掲載します。皆が行こうとする方向の裏に利益の山があるということです。
つまり、皆と同じことをやっても利益は出せないということ。利益を出すためには、知恵と工夫が必要です。
トレードをする時間帯や、通貨ペアをどれにするか、いかに情報収集するのか。スキャルピングか、デイトレか、スイングのどれにするのかも大事です。
- スキャルピング:数ポイントの鞘を抜くことで、利益を得る手法
- デイトレ:1日の中で、トレードする手法
- スイング:オーバーナイト(一夜越し)から長ければ1カ月ほどポジションを持ち続ける手法
また、独自の手法を考えることも大事です。
たとえば私の場合、「値動き分析」とか「リターンエース」等を開発しましたが、それにより、従来と違った独自の観点から相場の動きを把握することができるようになりました。
値動き分析:相場の値動きから、マーケットのポジションやセンチメントを分析する手法
リターンエース:大陽線、大陰線、連続陽線、連続陰線が出現するとそれを埋めようとする相場の習性を利用した手法
いずれにしても、いろいろなことに知恵を巡らし、工夫することが非常に大事です。要は、相場は簡単に利益を出してはくれないということです。
相場の天底は人智では推し量れないもの
最高値で売りたい、最安値で買いたいと思うのは人情です。しかし、あまりにも固執すると、逆に損をすることになりかねません。
よくあるのは、最高値で売ろうと戻り売りをしたり、最安値で買おうと押し目買いをしたりすると、さらに上昇(下落)して串刺しになること。
ですから、最高値・最安値には、あまりこだわらないことだと思います。やるなら、最高値を買うつもりで買う、最安値を売るつもりで売るという積極性が必要です。
すごい売り(買い)、よくよく聞けばロスカット
ロスカットとはそうだったのかと、目からウロコの格言でした。
猛烈な売り(買い)が出て、なんだなんだと思ったらロスカットだったというのは相場の真理を突いていると思います。
すごい売り(買い)があると「何が起きたんだ?」と思うものですが、ロスカットにはそれだけのパワーがあります。
つまり、損失をできるだけ最小限に止めようと我先に投げるため、爆発的なパワーを持った相場になります。
急落・急騰があれば、それはロスカットが出ていると見て、まず間違いはありません。
したがって、そうした暴走相場で逆張り※をすることは本当に危険ですので、ご注意ください。
※逆張り:相場の流れと逆の動きを行う事。下げているときに買ったり、上げている時に売ったりする方法。
Tomorrow is another day.(明日は、別の日)
刀折れ矢尽きて、負けて一日が終われば、どっと疲れが溜まっています。でも、明日はまた全く別の日です。
今日のことは忘れ、新たに始まる明日。心機一転やり直すという、気持ちを入れ替える心構えが大事です。
休むも相場
相場は、買う、売る、休むからできています。休むこともれっきとしたトレーディングです。休む時は、しっかり休みましょう。
往年の株の大相場師であった是川銀蔵氏の言葉にもあります。「相場の心得、その一」は、「よく寝ること」。
為替のトレーダーは、24時間ノンストップの相場との闘いです。オンとオフを割り切ることが大切です。
格言は、相場のポイントを突いていて、大変貴重です。なかでもメンタル面の重要さはトレードにおいて大事ですので、何度でも読み返してみましょう。
経験を積むほどに、相場のツボが伝わってくると思います。
記事のまとめ
- 平常心を保つこと
- 自己判断を行うこと
- 知恵と工夫が大事
- 最良の売買に固執しない
- 急変動時の逆張りはしない
- 気分転換が必要