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【第12回】銀行・企業・投資家が入り交じるFXマーケットで生き残る工夫とは

執筆者

水上紀行さん

外国為替ストラテジスト

水上紀行

MIZUKAMI NORIYUKI
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マーケットは、初心者用・中級者用・上級者用といった区別はされていません。
同じマーケットの中に、中央銀行・民間銀行・一般企業・機関投資家・個人投資家などが大小に関わらず共生しており、生存競争があります。

ただしこの生存競争というのは「大きい方が強く、小さい方は生き残れない」というものでもありません。

要は、規模が小さくても、創意工夫によって生き残ることは可能なのです。

相場の格言に、「相場に連れを作らず」というものがあります。仲間とつるんでやって、良い結果になった例はないという意味です。

また別の格言に、「人の行く裏に道あり花の山」というものがあります。皆が行こうとする方向の逆方向に、本当の利益の山があるとでも言えば良いでしょうか。
つまり、人とは違うことをすることで、収益の獲得チャンスがあるということです。

もちろん、それは単に逆張りをすればいいということではなく、創意工夫が必要です。具体的に、創意工夫の実例をいくつかご紹介します。

実は、私の同僚がこんなことをしていました。

彼は、ロイター通信から送られてくるニュースの内容を毎日くまなく読み、その中から「千に三つ」と言われるほどの非常にレアな情報を見つけては、相場を張って利益を出していました。

これはスパイの情報収集に似ていて地味で忍耐の要る作業ですが、逆に考えれば「千に三つは貴重な情報を得られる」ということなので効率が良いとも言えます。

また、こんな例もあります。

そのトレーダーがトレードする時間帯は、日本時間午前3時から9時まで。要はニューヨークローズが迫ってくる時間帯から東京オープンまで、
結構一方向の動きが出やすいとしてやっていました。

私自身が実践しているのは、相場が本格化する時間帯です。
たとえば、東京オープン午前9時~10時や、午後4時30分頃から本格化するロンドンマーケット。午後11時前後から本格化するニューヨークマーケットといった、相場が一方向に動きやすい時間帯に、順張りで相場に乗るようにしています。

一方、5日や10日といった切りが良い、いわゆる5・10日(ゴトウビ)の午前10時頃の仲値決めでは輸入決済のドル買いが集中するため、ドル/円が上昇しやすいといった特性も、実際に役立ちます。

世の中にはいろいろなテクニカル分析がありますが、RSIにしてもストキャスティクスにしてもMACDにしても、それらの初期設定は、ここ30年間変わっていません。

  • RSI:「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を数値化した指数
  • ストキャスティクス:「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断する指標。RSIとは、アプローチが違う
  • MACD:トレンドの方向性を見る指標

初期設定のまま30年間も使い続けられ一般化したものなので、やはり個々にカスタマイズする(利用者の必要や好みに合わせて設定変更する)必要があります。

要は、情報収集にしてもマーケットの特性を知るにしても、そこに「創意工夫がなされると独自性が出てくる」ということです。

この独自性を持つことが、大事だと言えます。

この記事の執筆者

水上紀行さん

外国為替ストラテジスト

水上紀行

MIZUKAMI NORIYUKI

略歴

1978年三和銀行(現三菱UFJ銀行)入行。 1983年よりロンドン・東京・ニューヨークで為替ディーラーとして活躍。 現在、外国為替ストラテジストとして雑誌・テレビ・ラジオなどで活躍中。 著書に『ガッツリ稼いで図太く生き残る! FX』(すばる舎)『FX常勝の公式20』(スタンダーズ)『知識ゼロでも1時間で稼げるようになるFX入門 2018』(スタンダーズ)などがある。 →エフプロ執筆者・監修者一覧

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