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【第2回】ビックイベント前に「相場を張る」の誤解

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米雇用統計など経済指標の発表やパウエルFRB議長などの要人発言などのビッグイベント前にポジションを持って(新規に参入して)、イベント結果に賭けるのが「相場を張る」ということではありません。

それでは、あまりにもリスクが高すぎます。

これは、7月5日発表の6月の米雇用統計発表と、7月10日のパウエルFRB議長の議会証言の時のチャートです。
※FRB:アメリカの中央銀行制度の最高意思決定機関になるFederal Reserve Board (連邦準備理事会)の略

相場の期待と現実

7月2日から世界的な金融緩和(景気を押し上げるための金利引き下げ)ムードが高まっていたところに、7月3日に米雇用統計の発表を迎えました。

そうしたムードから、マーケットは利下げ期待が高まっており、ドル/円でも前もってドル売りのポジションに偏っていました。

しかし6月の米雇用統計が発表されると、非農業部門就業者数が22.4万人と予想の16.0万人を大きく上回ったため、早期の利下げ期待は急速に後退ドルのショート(売り持ち)を持っていたマーケットの大勢は、損失を確定しようと買いに走り相場は急騰しました。

その後は、早期利下げ期待は遠のいたとして、今度はドルをロング(買い持ち)する動きが高まり、相場はじり高となりました。

ところが7月10日に、パウエルFRB議長が議会証言で、早期の利下げを示唆。一変してドル売り一色となり、ドルロングの損切り(※投げ売り)を受け急落しました。 ※投げ売りとは、買いのポジションを保有している時予想とは逆に反落してしまった際に損を確定させる決済注文のこと

この一連の動きを見ますと、経済指標の発表や要人発言の前の期待感からできたポジションは、裏切られると損切りのために相場が反転していることがわかります。

このように、ビッグイベントに賭けて50:50の確率のポジションを持つと、外れた時に大きな損失を被るリスクがあります。たとえ予想通りだったとしても、大勢の見方通りの結果であるため、それに沿ったポジションが大きく出来上がっているため、それほどは儲かりません。

相場で大切なことは、マーケットの大勢がどう相場を読んでいるか、そして実際どういうポジションを持っているのかということを推測することです。もし、マーケットが熱気をもって一方向にポジションを大きく傾けていたら要注意。

要は、ビッグイベントに賭けるのは、リスクがかなり高いということです。どういう時を狙ってポジションを持ったらいいのかというと、日々の普通のマーケットです。

そこにも、リスクはありますがビッグイベントのような50:50という不確実性の高い相場とは違い、たとえば70:30とか、60:40といったより確実性のある相場に巡り合うチャンスがあります。

そして、このより確実性の高い相場と巡り合うためには、日々、相場のストーリー(※)を繰り返し考えることです。
※相場のストーリー:相場がどういう展開を見せるかを時系列的に予測する、言わば相場のシナリオ

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