普通のトレーダーにとってスプレッドが重要ではない理由
通常のトレードにおいて、スプレッドが重要になってくることはあまりないでしょう。なぜなら1回や2回のトレードで、スプレッドによって生じるコスト差は、ポンド円で出る利益や損失と比較して小さいことが多いからです。
例えばポンド円を10万円分トレードした場合、スプレッド差によって生まれるコストの差を考えてみましょう。
仮に、1ポンド=130円のレートの際に、保有していた10,000ポンドを売却したとします。
得られる日本円 | スプレッド |
---|---|
1,299,900(スプレッド1銭) | 100円 |
1,299,910(スプレッド0.9銭) | 90円 |
このようにスプレッドが狭いFX会社と大手FX会社を比較してみても、1回1万通貨のトレードでは、10円しか差が生まれないのです。 さらにポンド円は、FX通貨の中でもボラティリティーが高いと言われており、1日で3円ほど動く日もあります。もし3円動く日に波に乗れたとすると、1万通貨取引では3万の含み益になります。
なぜポンド円はスプレッドが大きい?特徴を解説
- 1日の値動きが大きい
- 大きな損失に繋がるリスクが大きい
- ドルやユーロなどの影響を受けやすいため、情報収集が重要である
ポンド円の特徴3つ
なぜポンド円のスプレッドは大きいの?*
ドル円 | ユーロ円 | ポンド円 |
---|---|---|
0.2銭 | 0.5銭 | 1.0銭 |
参考:GMOクリック証券 *スプレッドは原則固定
上の表を見て分かるように、ポンド円はドル円や豪ドル円と比較してポンド円はスプレッドが大きくなっています。豪ドルやトルコリラなどの、新興国通貨でもないポンドにおいて、なぜスプレッドが大きいのでしょうか。
スプレッドが大きくなる理由として、変動幅が大きくなる可能性が高いという点にあります。 変動する幅が大きいと、FX会社のカバートレードにもズレが生じる可能性が高くなってしまいます。
そのリスクを抑えるために、FX会社は変動幅の大きい通貨でスプレッドを大きめに設定する傾向があります。
ポンド円の変動幅が大きい理由は大きく分けて2つあります。
- ボラティリティー(値動き)が激しい
- 1ポンドあたりの価格が高い
ポンド円は、ドル円やユーロ円に比べて流通量が少ないため、ボラティリティーが高くなっています。流通量とは、ポンドを買いたい人と売りたい人の多さで決まります。売買に参加する人が少なくなればなるほど、買いたい人と売りたい人のマッチングが難しくなるため、値動きが激しくなってしまいます。
もう一つの理由は、1ポンドあたりの価格です。ドル円が1$=108円、ユーロ円が1€=121円に対して、ポンド円は1£=134円です。 100円の通貨が1%動けば1円の変動ですが、150円の通貨が1%動くと1.5円動くことになります。つまり同じ変動率であっても、通貨によって動く金額が大きくなります。ドル円やユーロ円よりも、通貨あたりの価格が高いポンド円は、値動きの幅が大きくなることが多いでしょう。
ポンドという通貨の特徴を知ろう
取引量はドル、ユーロ、円に次いで第4位だが、値動きは激しい
EUからの離脱で注目を浴びたイギリスは、「イングランド」「ウェールズ」「スコットランド」「北アイルランド」の4つの非独立国から構成されている連合国です。イングランドの首都ロンドンは世界三大金融市場のひとつである金融センターの「シティ」があることでも有名です。これだけの大きな都市がEUから離脱への舵を切るとなると、無関心ではいられません。
イギリスの通貨であるポンドは、かつては世界の基軸通貨でした。通貨の取引量は米ドル、ユーロ、日本円に次いで世界第4位に位置しており、今もなお大きな影響力を持っています。
また、ポンドが基軸通貨だった名残りとして、世界的規模の証券会社や銀行などの多くがロンドンの金融センター「シティ」にあります。そのため今でもロンドンを中心として、世界の金融市場が動くことが度々見られます。
値動きが激しい通貨として知られているため、初心者には「リスクが大きい」という印象を持たれるかもしれません。しかし中級者以上のトレーダーには、1日の値動きが大きい分、人気があるともいわれています。ニュースなどの情報をしっかりと収集し、見通しを立てられるかが、ポンドの取引においては重要になります。
ポンドに影響を与える経済指標
ポンド円のトレードで為替差益を得るには、イギリス国内の情勢や経済情勢、イベントや突発的にポンドに影響を与える経済指標を判断材料として、しっかり情報収集することが重要です。また地政学的にアメリカやヨーロッパの影響も受けやすいので、そうした情報の収集も重要です。
イギリス国内の主な指標としては、政策金利、失業率・失業保険申請数、GDP・国内総生産、貿易収支などが挙げられます。そして、これらの指標がいつ発表になるのか、また結果はどのように予想されているのか、を押さえておくことが大切です。
【ポンドに影響を与える経済指標と発表時期】指標名 | 発表時期 |
---|---|
BOE政策金利発表 | 毎月上旬 |
BOEインフレレポート公表 | 2・5・8・11上旬 |
失業率・失業保険申請件数 | 毎月中旬 |
MPC金融政策委員会 | 毎月 |
IIP・鉱工業指数 | 毎月中旬 |
小売売上高 | 毎月中旬 |
GDP・国内総生産 | 四半期ごと |
CIP・消費者物価指数 | 毎月中旬 |
貿易収支 | 毎月10日頃 |
PPI・生産者物価指数 | 毎月 |
ポンド円のスプレッド10社比較
冒頭でも述べたように、スキャルピングのような超短期売買で1日に何回もトレードを行う人や、大口で数百〜数千万円をトレードしようと考えている人は、スプレッドが狭い会社だとコストを抑えることができます。
FX会社 | ポンド スプレッド |
情報力 | 詳細 |
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1.0銭 | 〇 | 詳細へ |
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1.0銭 | ◎ | 詳細へ |
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1.0銭 | △ | 詳細へ |
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0.8銭 | 〇 | 詳細へ |
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1.0銭 | △ | 詳細へ |
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1.8銭 | 〇 | 詳細へ |
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0.8銭 | ◎ | 詳細へ |
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3銭 | ◎ | 詳細へ |
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0.9銭 | △ | 詳細へ |
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0.99~19.80銭 | 〇 | 詳細へ |