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2019.08.30更新

FX勉強

FXのテクニカル分析とは?基本13種類の見方を初心者向けに解説

「テクニカル分析ってなに?」「テクニカル分析をする上で気をつけることは?」

FXで取引をする際、なんとなく上がりそうだから、下がりそうだからと根拠のないまま進めてしまうと損をする可能性が高くなります

テクニカル分析は、過去のデータを分析し今後の値動きを予測する方法です。根拠を持って取引を行うためには、このテクニカル分析をしっかり勉強する必要があります。

この記事ではテクニカル分析の手法やインジケーターの種類と組み合わせ例、注意したいポイントまで解説していきます。

記事のまとめ
  • テクニカル分析とは、過去のチャートを分析し今後の値動きを予測する手法
  • 値動きの流れをみるチャート(トレンド系)や相場全体のお金の動きをみるチャート(オシレーター系)をまとめてインジケーターと呼び、テクニカル分析の判断材料にする
  • インジケーターの表示のしすぎは混乱して分析しにくくなるので注意
  • インジケーターの組み合わせ事例はトレンド系のローソク足・移動平均線とオシレーター系のMACD・RSI
  • ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の併用が重要

テクニカル分析とは?

テクニカル分析とは、過去の値動きをチャートにして視覚化し、トレードに参加している人がどのような投資行動を行っているかを心理分析し今後の値動きを予測する方法です。

チャートには、トレードに参加している人の大多数が買っているのか売っているのか、仕掛けているのか利益を確定しているのか、といった過去の動きが表れます。

相場全体でのお金の動きとしては、買いすぎや売りすぎという投資の偏りや、取引が活発に行われているかあまり取引されていないか、といったことが確認可能です。

チャートは、時間軸によって分析期間のスパンが変わってきます。時間軸の単位を種類別に分けると大まかに以下の3種類です。

【時間軸の単位】
  • 分単位の時間足:1分足、5分足、15分足など
  • 時間単位の時間足:1時間足、4時間足、12時間足などで
  • さらに大きい単位の時間足:日足(ひあし)、週足(しゅうあし)、月足(つきあし)など

トレードスタイルによって利用する時間軸は変わってきます。トレードスタイルとチャートの時間軸の大まかな相関性は以下の通りです。

トレード手法 内容
スキャルピング エントリーで利用するメインの時間足は1分足や5分足
デイトレード 15分足や30分足でその日中にトレードを完了
スイングトレード 1時間以上の時間足を使ってトレード
長期保有 週足や月足を使って大きな転換点を見極めてトレード

時間軸の使い分け方法

相場の大きな動きを確認するための時間軸とエントリータイミングで見る時間軸は使い分けるのが一般的です。大きな時間軸で相場の動きを見てから、より小さな時間軸でエントリータイミングを判断します。

ファンダメンタルズ分析とは何が違う?

FXの分析方法には、テクニカル分析の他にファンダメンタルズ分析があります。

ファンダメンタルズ分析とは、各国の経済状態をもとに今後の値動きを予測する分析方法です。各国の経済状態は、定期的に発表される経済指標や政策金利の動き、経済に関係するニュースなどで判断します。

一方、テクニカル分析は、実際に為替市場に参加している人が、どのような動きや狙いでトレードをしているのかを分析する手法です。

テクニカル分析は、相場の動きを、相場参加者の動きから導き出そうとします。ファンダメンタルズ分析は、その国の経済指標など為替市場を取り囲む外的要因から、為替市場の動きを読もうとするので、分析対象の情報がまったく異なります。

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析は、為替市場の値動きを予測する両輪のようなもので、どちらもうまく取り入れることで、値動きの予測制度を上げることができます。

テクニカル分析で実際に使われるインジケーターとは?

テクニカル分析では、チャート上にインジケータ―と呼ばれるものを表示して分析を行います。テクニカル分析に使うインジケーターは、トレンド系とインジケーター系の2種類に分類されます。

値動きの流れをみるチャートはトレンド系と呼ばれ、相場全体のお金の動きを見るチャートはオシレーター系と呼ばれます。トレンド系とオシレーター系それぞれの仕組みについてそれぞれの特徴を図示しながらさらに深くみていきましょう。

FXの分析におけるインジケーターとは?

インジケーターは、FXトレードを開始(エントリー)するときや損益を確定するときの判断材料として使われます。

例えば、オシレーター系のストキャスティクスは、その通貨が売られすぎている場合は買い注文を、買われすぎている場合は売り注文を出す、逆張りの取引によく使われるインジケーターです。

大きく一方向に傾いた流れは、いずれ反動で元に戻る、という考え方から、ストキャスティクスでは相場の値動きがどちらに傾いているかを把握できるように表示します。

標準的なインジケーターは、どのFX会社のチャートツールでも描くことができますが、高度なインジケーターは一部のFX会社しか対応していないということも少なくありません。自分の使いたいインジケーターをサポートしているか、というのもFX会社選びのポイントです。

トレンド系インジケーターの種類

まずは、トレンド系インジケーターの中から、よく利用される6種類をピックアップします。

【トレンド系インジケーターの種類】
  • ローソク足
  • 単純移動平均
  • 指数平滑移動平均
  • パラボリック
  • ボリンジャーバンド
  • 一目均衡表

⑴ローソク足

ローソク足

ローソク足は、江戸時代の日本で生まれたトレンド系の分析手法です。10分足なら、10分の間の値動きから、始値、高値、安値、終値の4つを取り出して1本のローソクと呼ばれる棒で表現します。

始値より終値の方が高い場合は陽線、逆の場合は陰線と呼び、時間単位ごとにローソクを時系列に並べ、次の値動きを予測するという仕組みです。

⑵単純移動平均

デッドクロス、ゴールデンクロス説明

過去一定期間の価格の平均をチャート化したインジケーターを単純移動平均と呼びます。一般的には、短期(5日)・中期(25日)・長期(75日)の3本を同時に利用します。値動きに対する反応が速い短期の移動平均線の動きを見て、エントリーや利益確定(あるいは損切り)のタイミングを予測する手法です。

短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上へ抜けるタイミングが「ゴールデンクロス」、逆のパターンは「デッドクロス」と呼ばれ、取引タイミングとして利用されます。ゴールデンクロスは買いシグナル、デッドクロスは売りシグナルです。

⑶指数平滑移動平均

単純移動平均と指数平滑移動平均の2線を記載した図

単純移動平均は、指定した日数分の値動きをそのまま足し込んで利用します。一方、指数平滑移動平均は、過去の価格よりも現在の価格を重視する方向に指数計算をした結果を採用しており、ここが単純移動平均との相違点です。

指数平滑移動平均は、単純移動平均よりも値動きに対する反応が早く、より早いタイミングでシグナルが出る点が大きな特徴です。反応が早いためこちらも速く動ける点は大きなメリットですが、その一方でダマシが多い点には注意しなくてはいけません。

⑷パラボリック

ポイントとポジションの説明

為替市場の転換点(SAR)を利用したインジケーターです。SARをあらかじめ設定しておくと、SARが実際の値動きを表すチャートの上側から下側に出現します。そして、SARがチャートの上か下かの位置を逆転した場合、それまで保有していた買いまたは売りを決済して逆の注文を出すことで利益を狙います。

ボラティリティが大きくなり、収縮していく様子が分かる図

ある時点・時間軸での値動きの標準偏差と正規分布の範囲を表示して、順張り・逆張り両方に用いるインジケーターです。

通常納まりやすい価格帯のレンジを「σ(シグマ)」と呼び、移動平均線は通常この範囲内で納まりますが、移動平均線から大きく離れた価格は平均に戻ろうとする、という性質を利用してエントリーやイグジットに利用します。

⑹一目均衡表

山や谷が適度にあるローソク足のチャートを表示

一目均衡表もローソク足と同様日本生まれで、ローソク足と5本の線を駆使して値動きを予測するトレンド系インジケーターです。買い手と売り手の均衡が崩れて一定方向に価格が動くタイミング、目標の価格に達成するタイミングを知るために利用します。時間軸を重要視して予測する点が大きな特徴です。

オシレーター系インジケーターの種類

トレンド系に続き、オシレーター系のインジケーターも7種類紹介します。

【オシレーター系インジケーターの種類】
  • MACD
  • ストキャスティクス
  • スローストキャスティクス
  • RSI
  • DMI
  • RCI
  • 乖離率

⑴MACD

ローソク足とMACDを同時に表示している図

MACDは、移動平均線を利用して算出したMACDとMACDシグナルという2本の線を利用したオシレーター系のインジケーターです。

MACD:短期の指数平均ー長期の指数平均
MACDシグナル:MACDを平均化した値

MACDがMACDシグナルを上抜けたときは買いシグナル、逆の場合は売りシグナルとなります。ローソク足チャートや移動平均線などとともに使われることの多い種類です。

⑵ストキャスティクス

ストキャスティクスは、あるタイミング・ある時間軸の中で、その通貨がどの程度強いか弱いかをチャートで表現したオシレーター系のインジケーターです。一定期間の変動幅の中で、売られすぎ・買われすぎを2本の線(「%K」と「%D」)で見極めて、売りシグナルと買いシグナルを拾います。

「%K」が「%D」を上抜くと買いシグナル、逆の場合は売りシグナルです。さらにこれらのシグナルが「買われすぎゾーン」「売られすぎゾーン」で発生しているかどうかを見ることで、シグナルの精度を上げることも可能です。

なお、ストキャスティクスはトレンド相場よりもレンジ相場でシグナルが出やすいという傾向があります。

⑶スローストキャスティクス

ストキャスティクスは%Dを用いますが、スローストキャスティクスは%SlowD(%SDとも)を用います。この結果、ストキャスティクスよりも売買シグナルが発生する頻度が低くなるため、中長期取引向きとして利用されることの多いインジケーターです

⑷RSI

ローソク足の下にRSIを表示している図

RSIとは相対力指数のことで、1978年J.W.ワイルダー氏が考案したインジケーターです。一定期間の値動き幅を利用することで、売られすぎ・買われすぎを判断します。例えば、ある10日間のうち、値上がりした日が4、値下がりした日が6の場合、RSIの値は40となります。

RSIが低いと売られすぎ、高いと買われすぎとなり、売買の判断材料に用います。しかしRSIの値がいくらからが売られすぎ・買われすぎかという判断は、通貨や季節によって大きな差があるため注意しましょう。

⑸DMI

ローソク足にDMIを表示している図

DMIもRSIと同じくJ.W.ワイルダー氏が生みの親で、トレンドの強さを判断するインジケーターのひとつです

+DIは上昇する力、-DIは下降する力を表し、ADXはトレンドの強さを表す線で、+DIが-DIを上抜くと買いシグナル、逆の場合は売りシグナルとなります。

⑹RCI

ローソク足にRCIを表示している図

RCIは、ある一定期間における2つの順位付けを用いて計算します。

一定期間内で、価格の高い順に順位付けをする「価格の順位」、本日から日付の近い順の2つの順位を「日付の順位」として使い、
現在に近い日付ほど価格が高いとRCIは高く、逆の場合RCIは低くなります。RCIの最高値は100、最低値は-100です。

売買シグナルはRCI80以上や-80以下で反発したタイミング、0の値をRCIが上抜け・下抜けしたタイミングなどで判断します。

⑺乖離率

ローソク足とともに乖離率も表示している図

乖離率とは、移動平均線乖離率のことを表し、現在の価格が移動平均線からどれだけ乖離したかを表したインジケーターです

移動平均線から乖離すればするほど、利益確定や損切りなどの取引が増えて、逆方向への圧力が高まる点を利用して、逆張りをする際に用いられます。過去、売りと買いの反転が集中している部分にラインを引き、売買シグナルとして利用します。

テクニカル分析のリスクや注意点は?

テクニカル分析の主なリスクや注意点を以下の3点にまとめました。

【テクニカル分析のリスクや注意点3つ】
  • テクニカル分析は為替の値動きに出遅れる可能性がある
  • 買いシグナル、売りシグナルが出ていても「ダマシ」が発生する可能性がある
  • インジケーターを組み合わせすぎると混乱しやすくなる

テクニカル分析は出遅れる?

テクニカル分析は、すべて「過去」のデータをもとにした結果を分析し、今後の動きを予測する手法です。あくまでも統計学的な観点で今後の動きを予測するため、100%ではありません

分析してこのトレンドが続くと予測しても、そうならない場合も多々あります。それまでの動きには加味されていなかった新しい情報があり、トレンドが次のフェーズに移ってしまうことも少なくありません。どうしてもトレードに出遅れてしまうことがあるということは認識しておきましょう。

「ダマシ」が発生する可能性がある

「ダマシ」とは、チャート上で「売りシグナル」「買いシグナル」が出ているように見えても、実はそうではなかった、という現象のことを表現した言葉です。例えば、単純移動平均の説明でご紹介した「ゴールデンクロス」「デッドクロス」の例で説明しましょう。

ゴールデンクロスが一度出たがその後価格が下がる、という様子を表現した図

この図では、一度ゴールデンクロスが発生していますが、その後価格は伸びず、逆に下落傾向を示しています。インジケーターにはさまざまな売買シグナルがありますが、1つのシグナルだけではダマシが発生する場合も多々あることに留意してください。

インジケーターの組み合わせは無限大?

可能な限りインジケーターを組み合わせて出力し、すごく見づらくなっていることを表す図

インジケーターを組み合わせることで、ダマシを回避して売買シグナルの精度を上げ、FXトレードで戦えるようになります。しかし、組み合わせられるからといってあまりたくさんのインジケーターを表示すると、かえって混乱を招き分析しにくくなるというリスクが高くなります。

シンプルなインジケーターの組み合わせ例としては、トレンド系のローソク足・移動平均線とオシレーター系のMACD・RSIがあります。この状態のチャートにお気に入りのインジケーターを重ねるとしても、あと1種類程度に留めましょう。

インジケーターの組み合わせで売買シグナルを判断する事例のひとつとしては、「ダイバージェンス」があります。


トレンド系で値動きを見ながら、オシレーター系で売られすぎ・買われすぎを確認すると、値段が下がっているにも関わらずオシレーター系の売られすぎ指標が弱まっていることがあります。この現象を「ダイバージェンス」といい、より信頼性の高い売買シグナルのひとつとして有名です。

この記事で紹介したインジケーター以外にも、まだまだたくさんのインジケーターがあります。1つのチャートに別時間軸のローソク足を表示するトレンド系のインジケーターや、値動きのサイクルを利用するオシレーター系のCCIというインジケーターなどはその一例です。いろいろなインジケーターを試し、自分にとって使いやすいものを探してみることも重要です。

テクニカル分析の実用性は?

ダマシを見抜き、高い確率でインジケーターを用いた予測ができるようになれば、テクニカル分析だけでもFXで戦うことができます。

ただ何となく取引をしているだけでは、根拠のない売買になり引き際が決められず負けを大きくする人も少なくありません。テクニカル分析で相場の予測を立て、予測が外れた場合の安全策として損切りポイントも決めることが重要です。

また、各国の経済政策が急変した場合や政治的な混乱が発生して為替市場が大きく変動する場合、テクニカル分析はまったく効かないということも少なくありません。

このような場合は、ファンダメンタルズ分析も併用することでそれぞれの分析手法の弱点をフォローできますので、どちらも合わせて勉強しましょう。

記事のまとめ
  • テクニカル分析とは、過去のチャートを読み解き今後の値動きを予測する方法
  • 値動きの流れをみるチャート(トレンド系)や相場全体のお金の動きをみるチャート(オシレーター系)をまとめてインジケーターと呼び、テクニカル分析の判断材料にする
  • 過去のデータを統計学的に分析するためトレンドが急に変わると予測が外れてしまうリスクも
  • 為替相場を読み切るには、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を合わせて用いるのが重要
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